九条くんは、王子様



たぶん…お父さんは、一緒だけど、母親が別だから、一緒の、時期に生まれたってことかな…?



「だからかな、分かるんだよね…誰が、本当に好きなのか」

「へ…?」


そう言うと、耳に、ちゅっと音が鳴る



「く、く九条くん」



「ごめん、家まで送るよ」


「は、はい!」


「なんで、敬語なの?」


「え、あっと緊張して…あはは」




けど、カオルちゃんが男だからといって、何かが変わるわけじゃない


この時の私は、そう思っていた





< 120 / 158 >

この作品をシェア

pagetop