九条くんは、王子様



「これからは、カオルちゃんじゃなくて、カオルって呼んでよ」


「へっ!?あ、うん!」

「呼んで」


「えっえと…」

なんだか、''ちゃん''を外すだけなのに、凄く恥ずかしいな…呼び捨てなんて難易度高いし…せめて、''くん''を付けさせてっ!!


「あの…カオ…ルくん」

なんか、凄い視線を感じて…恥ずかしい

そんな、私を見て満足したのか、カオルちゃん…じゃなくて、カオルくんは、笑顔で「よく、出来ました」というと、私の頭を撫でた

ど、どうしよう…

なんか、どう反応していいか…わかんないや


それでも、カオルくんの笑顔は、やっぱり可愛いくて、ついつい見ちゃう…



「なに?」



「え、っと、カオルくんの笑顔って可愛いなぁって」



あ…、言っちゃいけなかったかな
あからさまに、唇を噛むカオルくん





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