九条くんは、王子様
ジーっと無言で見つめるカオルくん。
…な、なんだろう…?
もしかして、何か言いづらいけど変な所があるのかな!!!?
見つめ続けたカオルくんは、頭を抱え始める
「え!!え!やっぱり何か間違ってた!?」
バタバタと、カオルくんに歩みより、綺麗な顔を覗く
「ち違う…、可愛すぎて、なんて言ったらいいか分からなくて」
白い肌を真っ赤にさせて言うカオルくんに、私まで赤くなってしまった
「かカオルくんの方が1000倍可愛いよ」
「だから、可愛いじゃなくてカッコイイって言っててば」
ムっとした顔をするカオルくんは、やっぱり可愛い
「うん!カッコイイよ!」
顔は、可愛くても、いつもと違う黒のスーツを着てるカオルくんは、本当にカッコイイや
そう思いながら、私がニコニコしてると、何故かまた照れるカオルくん…。
「さ、さっさと葵に会いに行こうよ」
照れ隠しで、差し出された手を、私も笑顔で握り返した。