九条くんは、王子様
わたしの王子様
あっ!!!
あれ!?カオルくんは!…?
てっきり、カオルくんも、一緒に九条くんの部屋に行くんだと思ってたのに…。
カオルくんは、九条くんの部屋に来ないのかな?
そんな疑問が頭の中に過ぎると、後ろを振り返り、周りを見渡し、カオルくんを目で探す。
あ、あれ…?どこにもカオルくんの姿が見当たらない…。
も、ももしかして…!!!
私達ばっかり話とかしちゃってて、後ろ見なかったし、カオルくんだけを仲間外れにしてると思われたんじゃ…!!
だから、寂しくて泣きながら、姿を消したんじゃ…
うっ…わー!!ど、どうしよ!
ごめんなさい、ゴメンなさいカオルくん!!
あとで、土下座して謝らなきゃ…
きっと、カオルくんも九条くんの部屋に来たかっただろうな…。
久しぶりに、会えたんだしさ
ハァ……
カオルくんに、あんなに良くしてもらったのに、気も使えない私って…。
反省と申し訳ない気持ちでいっぱいになり、ズーンとした空気を纏いながらエレベーターへ乗りこむ