九条くんは、王子様

くるりと、体の向きを変え、会場の方に向かって、さっそく歩き出す…。





フワッ



急に、後ろの方から、私の頭にフワフワしたものが乗った


え…なに…?これ…


手で触ってみると…、タオルだ!!!


バッと、後ろを振り向くと、いつの間にか、九条くんが立っていて…


「冷えるでしょ?、タオル買って来た」


そう言って、私の頭を両手で、ポンポン押さえ、濡れていた髪の毛の水分を吸い取ってくれた。


「ありがとう…九条くん」


タオルあったかい…


それに、なんだろう…さっきから胸の音がうるさい。


と、言うことは、私…九条くんに、ドキドキしてるってことなのかな…?


いやぁ、、もしかして、もう風邪をひいたのかも!!


それとも…、男の子と水族館なんて、デートみたいな所くるの初めてだし…、興奮してるのかな?


ああ、九条くんみたいな、カッコイイ人なら、なおさら納得だよね!! 多分…。


< 49 / 158 >

この作品をシェア

pagetop