九条くんは、王子様

その後は、九条くんと私の、蟠りも、消えて…

最後まで、水族館を楽しむことができた。



帰りは、さっき、理香ちゃんと連絡が取れて、みんなでアーケードに集合し、帰ることにした




「九条くん、今日は、ありがとね!」



「こちらこそ。相笠さんと居ると、楽しいし…………いろんな事を、忘れられるんだよね…」


楽しいし、の後の、言葉は、微かに、聞こえなくて…でも、九条くんの表情を見る限り…


私なんかが聞いては、いけない問題が、九条くんには、あるんだろうなぁ…と


そう思いながら、理香ちゃんたちと待ち合わせした、入口にあるアーケードへと、向かって歩く




< 55 / 158 >

この作品をシェア

pagetop