九条くんは、王子様
恋はジェラシー
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近くのケーキ屋で、お詫びの焼き菓子を買ってきて良かった
だって、目の前にあるマンションは…
俗に言う、高級マンション
「ど、どどうしようっ!こんなに、凄い家だなんて、聞いてないよ~!」
やっぱり、帰ろうかな…
いやいや、先生に、「ちゃんと、届けてみせます!」とか言っちゃたしなぁ…
私は、意を決し、中へと足を踏み入れる
内装の凄さに手と足を震わせながら、高級そうなエントランスを抜けロビーへと進む
ここは、まるでホテルだよっ
えー…と、九条くんが住んでる階は.........え...50階っ!?
最上階じゃんか
動揺と、緊張の手汗で、エレベーターのボタンが滑る
どうしよう…九条くんのお母さんが居たら…
こんな、庶民的な焼き菓子なんて、食べるのかな?なんか、想像だと、カタカナの長いお菓子を食べてそう…
ラ・メールボンソワールショコラ、みたいな名前とかね…
そんな、名前のお菓子は、無いと思うけど…