九条くんは、王子様




「九条くん…?」

私は、どんどん図書室の奥へと入って行く


グイッ''

急に、誰かに右手を掴まれ、男性の大きな身体に収まるように、引き寄せられた

わっ!だっだれ?

私は、咄嗟に上を見上げる


「…くっく、九条くんっ!!!?」



九条くんがあまりにも、近くて、驚きのあまり大きな声を出してしまうと、九条くんは、私の唇に人差し指をあてる


「しー、そんなに、大きな声出しちゃうと誰か来ちゃうでしょ」


た、確かに…!九条くんの名前を言うだけで、女子が振り向くぐらいだからね。


できるだけ、小さな声で話さなきゃ!


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