九条くんは、王子様


「く、九条くん、あのね、メールでも打ったんだけど、今日の放課後って、予定とか空いてる?」


この距離感…心臓に悪いよっ
寿命…3年くらい縮みそう



私のでかい心臓の音が九条くんまで、届きそうで、距離を置こうと徐々に本棚の方へと離れる


「行くよ」


「ほっほんとっ!?ありがとう!」



「だって…他の男と二人きりだなんて許せないし」


「えっ」


聞こえた言葉が、以外すぎて、その上、嬉しくて…いちいち心臓がバクバクするから困る


それに、九条くんは、グイグイと距離を縮めてくる

私は、反射的に後ろへと下がるけど、本棚がついに、私の行く手を遮った


ガタっ'''

わ…ど、どうしようっ

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