未熟女でも恋していいですか?
「えっ…」
まだ残っている車に驚く。
しかも、運転していた男はトラックの荷台に座り、しょげ込んでいる。
一体何が?
いや、ここは気にせず素通りを……
知らん顔で通り過ぎようとして二、三歩進む。
彼の顔は俯いている。
だから、視線も当然下向きなんだけれど。
(あーー、どうにも気になるっ!)
「あの…!」
「ん〜〜?」
見上げた人の視線は定まってない。
…と言うか、何処か虚ろだ。
「どうしたの?さっきの威勢の良さは捨てたの?」
人を笑いたいだけ笑ったくせに…と逆恨み。
高島という男はハハ…と短く笑い、か細い声で答えた。
「捨てた訳じゃねーけど、力が出ねぇんだ、今…」
「どうして?」
一歩だけ近付いた耳に聞こえたのは、大きなイビキのような音。
「ぐぅ〜〜〜」
「…何?今の?」
目を瞬かせて聞いたら荷台にいる人は力無く呟いた。
「……腹ペコアオムシの声とでも言っとくか……」
外国の絵本作家の絵が浮かんだ。
世界中で愛される作品は、母のお気に入りでもあった。
「腹ペコ…って、空腹なの?」
再び鳴る音を聞きつけ、呆れるように彼を見た。
「どうして?」
『サカン』って仕事してるんでしょうに…と言うまでもなく声が返る。
「仕事の料金未払いで何も食ってない…」
「いつから?」
「一昨日から…」
まだ残っている車に驚く。
しかも、運転していた男はトラックの荷台に座り、しょげ込んでいる。
一体何が?
いや、ここは気にせず素通りを……
知らん顔で通り過ぎようとして二、三歩進む。
彼の顔は俯いている。
だから、視線も当然下向きなんだけれど。
(あーー、どうにも気になるっ!)
「あの…!」
「ん〜〜?」
見上げた人の視線は定まってない。
…と言うか、何処か虚ろだ。
「どうしたの?さっきの威勢の良さは捨てたの?」
人を笑いたいだけ笑ったくせに…と逆恨み。
高島という男はハハ…と短く笑い、か細い声で答えた。
「捨てた訳じゃねーけど、力が出ねぇんだ、今…」
「どうして?」
一歩だけ近付いた耳に聞こえたのは、大きなイビキのような音。
「ぐぅ〜〜〜」
「…何?今の?」
目を瞬かせて聞いたら荷台にいる人は力無く呟いた。
「……腹ペコアオムシの声とでも言っとくか……」
外国の絵本作家の絵が浮かんだ。
世界中で愛される作品は、母のお気に入りでもあった。
「腹ペコ…って、空腹なの?」
再び鳴る音を聞きつけ、呆れるように彼を見た。
「どうして?」
『サカン』って仕事してるんでしょうに…と言うまでもなく声が返る。
「仕事の料金未払いで何も食ってない…」
「いつから?」
「一昨日から…」