未熟女でも恋していいですか?
「やだっ!出てけっ!!」


「そんなこと言わねーでさ。外壁も綺麗に塗り直してやるし、家ん中も美しくしてやるっ!ついでにあんたが良ければ体も食わしてやるから」



「け、け、け、結構ですっっ!!」



体を硬直させて拒否した。



「あはははは!カツラって、面白い女ーーー!!」



「よ、呼び捨て禁止っ!!」



「はいよ。じゃっ、そういう事でよろしく頼むわ。あーあ、腹一杯食ったら眠ぅぅ」



ゴロン…と座布団を枕代わりに横になる。



「ちょっ…!誰も住んでいいとか言ってないしっ!!」




「言ったよ」


「誰が!」


「カツラさんのお母さんが……」




ギクッ!!とする言葉で写真の方を見つめた。


生前の写真のままで佇む母の顔が笑っている。


これまではどんなに見てもそういうふうに見えなかったのに。




(どうして………?)




茫然と立ち竦む私の足元で、高島 望は高いびきをかいて眠り始めた。




< 19 / 190 >

この作品をシェア

pagetop