未熟女でも恋していいですか?
ガタガタ…と揺れのひどい軽トラックの中で名前を聞いた。
「俺の名前は『たかとう のぞむ』って言うんだ。高い島と書いて『たかとう』と読む。のぞむは希望の『望』のみ一字。子供の頃は高望みな名前だな…とよく言われたもんだ。俺が自分で付けた名前でもねぇのにさ」
「ぶっ……!」
くくく……!と笑いを噛み締める。
この人、変だけど面白い。
何が…って明け透けないところが。
「笑うなよ。そういうあんたの名前は?仙道何てゆーんだ?」
「かつらです」
「鬘?」
「それ頭に被るものでしょう?イントネーションが違います。か・つ・ら。段々と下がるんです」
「かつらぁ〜〜?厄介な名前だな。どんな字書くんだよ」
「藤の木の『藤』と書いて『かつら』です」
「へぇ〜〜藤か。そう言えば、あんたん家の庭に藤棚があったな」
家の外壁を眺めてた割に、そんな所にまで気付いてたのか。
「ええ。あの藤の木は私が生まれる前の年にあの場所に植えられたんです」
「あんた幾つ?」
「女性に歳を聞くんですか?失礼にも程がありますよ!」
礼儀知らずな人。
「そう言うなよ。あの家の状態からして30年は経ってるな」
「家と一緒にしないで!」
「だったら言ってみろよ。幾つ?」
「さ…35……です」
「何で言い淀むんだよ」
「もう直ぐ36になるからで……っ!」
しまったぁ……つい、本当のことを………
「俺の名前は『たかとう のぞむ』って言うんだ。高い島と書いて『たかとう』と読む。のぞむは希望の『望』のみ一字。子供の頃は高望みな名前だな…とよく言われたもんだ。俺が自分で付けた名前でもねぇのにさ」
「ぶっ……!」
くくく……!と笑いを噛み締める。
この人、変だけど面白い。
何が…って明け透けないところが。
「笑うなよ。そういうあんたの名前は?仙道何てゆーんだ?」
「かつらです」
「鬘?」
「それ頭に被るものでしょう?イントネーションが違います。か・つ・ら。段々と下がるんです」
「かつらぁ〜〜?厄介な名前だな。どんな字書くんだよ」
「藤の木の『藤』と書いて『かつら』です」
「へぇ〜〜藤か。そう言えば、あんたん家の庭に藤棚があったな」
家の外壁を眺めてた割に、そんな所にまで気付いてたのか。
「ええ。あの藤の木は私が生まれる前の年にあの場所に植えられたんです」
「あんた幾つ?」
「女性に歳を聞くんですか?失礼にも程がありますよ!」
礼儀知らずな人。
「そう言うなよ。あの家の状態からして30年は経ってるな」
「家と一緒にしないで!」
「だったら言ってみろよ。幾つ?」
「さ…35……です」
「何で言い淀むんだよ」
「もう直ぐ36になるからで……っ!」
しまったぁ……つい、本当のことを………