未熟女でも恋していいですか?
パシャパシャ…と飛沫を上げて顔を洗った。

ゴシゴシと擦るように拭き上げて鏡を覗く。



「しっかりしろ。藤…!」



不安なことは考えない。

先よりも今だけを大事にする。


そうして行こうと決めた。

全てを公表しないと決められた日からーーーーー




「カツラー!食うぞーー!」


アオムシが呼んでいる。

昨日と同じく朝早くから起きだして、あの大きな手で朝ご飯を作ってくれたんだ。



「はーい!今行きます!」


誰かと一緒がいい。

本当はそれが一番望ましい。



………でも。



(相手は、男じゃ駄目なんだ………)



虚しさを秘めながら食卓へと向かった。


アオムシも男だ。


だから、早く1人にして欲しい…………。



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