掠めた星屑。



『星ってね、死んじゃうんだ』

"知ってた?"と空を見上げたまま、微笑む彼女に僕は、"いや"と首を横に振った。


『毎晩、同じように輝いて見える星もね、とても長い時間が経つと変化してて。それで、いつかは光り続けることができなくなって、宇宙から、消えちゃうんだって。』

『........』

『それにね、星は生まれたときの重さで、大体のその一生が決まってるの。だとしたらさ、人間もそうなのかな?』


そう言って、やっと僕をみた彼女、暗闇のなかでも月灯りせいか、うっすらと浮かんだ彼女の表情は、泣きそうだった。

何も言えずにいた僕に、彼女は微笑む。



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