留学恋愛
ユカさんとムンドの会話は英語もあり私にはわからない事もあったが、二人の間にいる事で私は今まで経験した事がない国際的な感じに留学をしているという実感を沸かせてくれた。おしゃべりの後、ムンドの部屋で3人で借りてきたDVDは観る事にした。DVDは英語で字幕はフランス語という私には完全に理解不可能なものであった。ベッドに腰掛け右からムンド、私、ユカさんという席順になり寒かったため長い毛布をかけて座った。ムンドとユカさんの英語の会話に挟まれたり、ユカさんと私が日本語で話したり、ムンドがわからないとフランス語で会話が始まったりとDVDの事もない頭はフル回転で働いていた。そんな状況でかつお腹が一杯な私に睡魔が襲ってきた。うとうとしているとムンドが私の頬っぺたをつんと突っついた。びっくりして目がさえた私にムンドが赤ちゃんみたいだねとフランス語で言ってきた。ユカさんは私を素直に生きてるからねとにっこりと笑って言ってくれた。少し伸びをしてまた映画のフランス語を理解しようとしたが難しく単語単語で聞き取るので精一杯だった。まだ寝ぼけていたのでまた寝ないためにも毛布の中でごそごそ少し動くとムンドの手に触れてしまった。その瞬間ムンドもびっくりしてお互いに目があってしまった。ごめんと小さく謝った。お互いどこに手があるかわかった状況になりしばらくしてからどちらかというわけでは手を繋いでしまっていた。毛布で隠れてなんで手を繋いでいるのか不思議な感じがした。途中でパソコンの調子がおかしくなりムンドがパソコンを治しに毛布から出て手を離してもまた私の隣にかけなおすと当たり前の様にまた手を繋いでいた。