留学恋愛
ユカさんは午前の授業しか取っていなかった。そのため私は彼女と別れ学校に向かった。午後の授業は午前の授業よりもレベルが高くさらに混乱をした。隣に座っていた金髪の女の人は日本が好きと言い、授業がわからず困っている私をこっそり助けてくれたりした。セサミストーリートのキャラクターにいそうな彼女の笑顔は私を安心させてくれた。
やっと1日の授業が終わり、教室を出るとパソコン室にユカさんがいた。隣には色が黒い男の人がいた。ユカさんに声をかけると午後の授業について質問をされた。私はまだ全くわからないと苦笑いした。ユカさんは隣の男の人とも会話をした。英語であった。二人が仲良さそうに話しているのを私は眺めていた。
「彼、午前のクラス一緒だったのよ。今日、人が増えてクラス移動したけど。」
私は突然の会話にハッとしたが、そういえば私が午前教室に入り、人数が増えた事で二人名前が呼ばれ教室を出ていった事があったのを思い出した。(あれは移動だったんだ)と私は思った。
「彼もクラスが変わって訳がわからないって」とユカさんは楽しそうに言った。
私は彼を見た。黒目がちな可愛らしい瞳と視線が重なった。彼はニコッと白い歯を見せて笑った。私も微笑んだ。これが彼と私の出会いだった。ユカさんは彼ともう少し残ると言ったので私は先に帰る事にした。学校を出て右に行くのか左に行くのか迷ったがとりあえず歩き出してみた。歩きながらユカさんと彼は恋人同士なのかななど思いながら、町の中心を目指した。
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