イジワルな初恋
事業部にも店舗と同じで担当が決まっている。
中矢君は私と同じアクセサリーを担当していると部長に聞いたことがあったけど、まさか今日ここで会えるなんて思っていなかったから、新保さんの話を聞きながらも動揺を隠せないでいた。
「なんか今日岩崎さん元気ないですね」
「え?そんなことないですよ」
元気がないわけじゃないけど、中矢君がこの空間にいるというだけで緊張してしまうのは事実だった。
「だっていつもと違いますもん。いつもはもっと厳しい意見言ったり、僕の営業にダメ出しするときもあるじゃないですか?」
「そんなこと言いましたっけ?気のせいですよ。はい、そんなことより仕事しなさい」
わざととぼける私を見て、新保さんがプッと吹き出した。
「そうそう、それがいつもの岩崎さんですよ」
ふたりで笑いあっていると、私の横から突然スッと手が伸びてきて、目の前にあるリングを掴んだ。
「ふたりの声、だいぶ響いてますよ。初めまして、free man's事業部の中矢です」
事業部と店舗の担当者は違うため、中矢君が新保さんに会うのはこの日が初めてだった。
中矢君は私と同じアクセサリーを担当していると部長に聞いたことがあったけど、まさか今日ここで会えるなんて思っていなかったから、新保さんの話を聞きながらも動揺を隠せないでいた。
「なんか今日岩崎さん元気ないですね」
「え?そんなことないですよ」
元気がないわけじゃないけど、中矢君がこの空間にいるというだけで緊張してしまうのは事実だった。
「だっていつもと違いますもん。いつもはもっと厳しい意見言ったり、僕の営業にダメ出しするときもあるじゃないですか?」
「そんなこと言いましたっけ?気のせいですよ。はい、そんなことより仕事しなさい」
わざととぼける私を見て、新保さんがプッと吹き出した。
「そうそう、それがいつもの岩崎さんですよ」
ふたりで笑いあっていると、私の横から突然スッと手が伸びてきて、目の前にあるリングを掴んだ。
「ふたりの声、だいぶ響いてますよ。初めまして、free man's事業部の中矢です」
事業部と店舗の担当者は違うため、中矢君が新保さんに会うのはこの日が初めてだった。