たったその距離を縮めたくって
「美桜、帰んないの?」

翔憂ちゃんがそう言って不思議そうに私を見る。

「柚兄のお迎え待ってるんだ!」

私は自分でも分かるくらい笑顔だったと思う

「柚兄?誰それ。美桜の兄貴?」

兄貴?って私のお兄ちゃんか聞いてるんだよね

「違うよ!隣のお兄ちゃん!」

そっかとだけ翔憂ちゃんがいった。

あ、たしか翔憂ちゃんも引退今日だったよね?

「翔憂ちゃんバスケ部どうだった?」

翔憂ちゃんはポカンとしている

「俺らは引退試合が残ってるからまだ部活はあるよ。」

えー!いーな!

「私は今日で終わ…」
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