偶然だよ
気になって逆に聞いてみた。
「兄弟いるんですか?」
まさか聞き返されると思ってなかったみたいで驚いた様に私の事を見ていた。

私人見知りもあっていつも片山さんに聞かれたことに答えるか相槌を打つぐらいだったからね。

私はその頃人見知りよりも片山さんの事を知りたい気持ちが勝っていた。

この頃からきっと私の中で片山さんの存在が変わってたんだろうね。

でも叶わないなんて分かってた。
先生の左手の薬指キレイな指輪付いてるからね。
だから私は気持ちを閉じ込めてた。

弟がいると言っていた。

でも本当はお姉さんが欲しかったみたいだった。
私はお姉さんか妹が欲しかったと話してた。

「今いる逆が欲しくなるんですよね」
と片山さんから言われてなるほどとなった。

深く考えること無かったけど片山さんに言われて確かにってすごく納得した。

片山さんは本当に沢山のこと知っていて私は運転以外の知識も覚えた。
< 10 / 64 >

この作品をシェア

pagetop