偶然だよ
3番目になると道はややこしくなる。
今回は路上は合格だった。

帰り道私は助手席だったけど運転席は片山さんじゃないんだと考えると寂しくなった。
そして何より知らない先生だけあって車内がずっと無言だった。

教習所に帰るとバックのテストだった。
右の方向変換は苦手だった。
なので全然できなくて幅寄せしたら失敗した。

今回も案の定不合格だった。
これホントに私運転できないんだね。

片山さんと木山先生に見せる顔無いよ。
私はもう一回補修を受けて再試験だった。

見せる顔は無いけど補修片山さんに当たらないかな。そんな事考えてても当たるはずはなかった。
でもまさかの木山先生だった。

木山先生は私を励まそうと頑張ってくれてたな。
落ちて泣く人もいるぐらいショックだからね。
だけど私は受かってから泣きたいからね。

木山先生に気になってたことを聞いてみた。
「片山さんに迷惑かけて申し訳ないですね。片山さん怒ってはりますか?」

私はこれがずっと気になってた。
普段優しい片山さんでも2回も落ちるとなるとさすがに怒るよね。

「片山さんは優しいし怒らあらへんよ。あんま気にしてないと思うで。」

先生やっぱり優しい。
私は先生の優しさに泣いてしまう。

補修が終わってから木山先生は片山さんにさっきの話し伝えとくと言ってくれた。
でも車から出た瞬間に木山先生は片山さんを見つけて呼び出した。

私の前でさっきの話しをしてて恥ずかしかった。
片山さんはやっぱり驚いてた。
けどすぐに
「僕のことは気にしないで。水曜日は頑張ってくださいね。」
と言ってくれた

ホントにその言葉貰うと泣いてしまう。
片山さんの言葉すべてが胸に響くんだね。
その優しさに何回救われたのかな。
片山さんありがとう。
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