恋季節~春夏秋冬~

「で、実際どうしたのさ?」



教室の窓から夕焼けを見ていた私の隣に来て、近くにあった机の上に座る。


普通イスに座るよね?


なんで机に座んの?


ってゆー私の心の叫びは健には届かないけど、とりあえず私は心の中で叫ぶ。


だってそういうの気になっちゃうんだもん。


細かいって言われたら細かいかもだけど…


そういう性分だもん。


とにかく気になる。


でも、言わない。


健に言ったって次またおんなじことするから言わない。


だから健に



「どうしたの?」



って聞かれても言う気は無い。


健に言ったってどうしようもないし。


だから…言わない。



「……何も無い」



健は納得のいかない顔して



「なんでなんでー??」



って少女漫画なら後ろから花が飛んできそうな言い方をする。



「健に言っても無駄だから」



私がそう言えばおちゃらけて



「正解~☆」



なんて言う。



自分で無駄だってことわかってるんなら、言わなければいいのに。


……無駄。


イライラする。


健は好きだけど、健と喋るとイライラする。


何故かはわかんないけど。



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