恋季節~春夏秋冬~

健はバカ。


かなりのバカ。


大バカ。


でも顔はまぁまぁいい方だし、性格が犬みたいで可愛いから男にも女のコにも人気がある。


そして女のコには“恋愛対象”として好かれていたりもする。


そんなヤツと私はいるのが嫌だ。


だって面倒くさいじゃん。


陰でブツブツ言われたりとかさ?


だからなるべく健といないようにしてたんだけど……


最近また健が私によく話しかけてくるようになった。


なんでだろう?


私といてもなんの得にもならないのに。


でも、健に話しかけられて嬉しがってる私もいるんだ。



「秋葉さぁ…最近仏頂面多いよね?」



健が覗き込むように話しかけてくる。


仏頂面って…



「元々こういう顔だけど」


「そーじゃなくてさぁー…

楽しく無いの?

学校。

春姉ちゃんも心配してたよ」


「お姉ちゃんが?」



お姉ちゃんの名前を出されて思わずドキッとしてしまう。




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