恋季節~春夏秋冬~
--最終冬--
「あ、冬ー おはよっ」
次の日。
学校へ行く途中いつも通り亜由に声をかけられる。
「おはよ」
「昨日はなんか運んでもらったみたいでごめんね~」
「別に。
亜由の面倒見るのなんか慣れてるし」
「面倒って何よーそこは、彼女のためならなんでもするよw
っていうとこでしょーっ?」
あぁ、そういえば亜由は今彼女なんだっけ。
忘れてた。
「もしかして忘れてた?」
「え、うん」
「うんって言ったー!
ひっどーいっ!」
「忘れてたもんはしょうがないじゃん」
要するにオレは亜由の彼氏ってことに、実感が湧かないんだよ。
それに亜由だって彼女って感じじゃないじゃん。
幼なじみって感じで。
だからずっと変わらないんだよ。
オレにとって亜由は幼なじみで彼女じゃない。
それは絶対にずっと変わらない。
亜由が彼女になるわけ、無いんだ。