恋季節~春夏秋冬~
---2夏---
【夏野*side】
「春~」
「ん? 夏野どうしたの?」
春は俺の姉貴。
俺は4兄弟の2番目なんだ。
「明日練習1日だから弁当作っといて」
俺の家は両親共働きで飯やらの家事全般は春がやっている。
本当偉い姉さんだと思う。
「ハイ、ハイ♪ 任せといて~
何にしよっかな?」
楽しそうに春が答える。
「あ、春」
「ん??」
あることを思い出して春を呼び止める。
「弁当あんま派手にすんなよ?」
「派手??」
春の作る弁当は確かに美味いんだけど…
「その…女っぽいからさ…」
「だって女の私が作ってるんだもの。
当然でしょ?」
うん、春に遠回しは通用しない。
まぁ…いっか。
美味しいことには変わんないし……な?