恋季節~春夏秋冬~
次の日
「夏野ごめん!
材料足りないから後で作って持ってくねっ!」
春が俺の前で手をあわせて謝る。
「ほう。
ほーははいはらはほへほっへひへ。」
訳*そう。しょーがないから後で持ってきて。
口にまだ朝飯を入れたまま話す。
けどそれでも春は分かってくれて
「うん、ごめんね」
と言う。
こういうときさすが兄弟って思ったりする。
「昨日夜遅く言った俺も悪ィんだ、春は気にしなくていいよ」
と春に向かって言うと
「ありがと」
と笑って返してくる。
何か春の笑顔は安心するんだよな。
見てるとほっとする。
まぁ1番見たいのは彩名の笑顔だけど。
「夏野、そろそろ行かなきゃ遅刻しちゃうんじゃない??」
春の言葉にはっとする。
「やっべ! 行ってくるっ!」
カバンを持って玄関で靴を履く。
「いってらっしゃい!
あ、お昼休憩何時??」
春が玄関まで来て聞く。
春はいつも玄関まで送ってくれるんだ。
本当母さんみてぇ。