恋季節~春夏秋冬~
【夏野*side】
「お、夏野~
春さんの手作り弁当?」
なんだか嬉しそうに彩人が話しかけてくる。
「おー」
弁当の包みを開けながら答える。
「そーしてると夏と春さんって付き合ってるみたいだよなー」
「はっ?」
いきなりの言葉に俺はすっとんきょうな声をだす。
「はは! 驚きすぎ(笑)」
「そんなこと言われたの初めてだし」
兄弟なのに。
付き合ってるみたいってどういうことだよ。
「だって超仲いいじゃん。
オレもあんな妹じゃなくて、春さんみたいなお姉サマ欲しかったなぁ♪」
楽しそうに彩人が話す。
「俺の姉ちゃんで変な妄想してんなよー?」
と言う俺の言葉に
「バレた?(笑)」
とのってくる。
そんな彩人に笑顔で
「ふざけんな(笑)」
って言ってやる。
ま、こんなこと笑顔で言い合えるは彩人だけだな。