恋季節~春夏秋冬~
【彩名*side】
練習前にお兄ちゃんと夏先輩がハイタッチしてるのを見て、やっぱり私には入れない何かがあるって思った。
「彩名ちゃん、また飲み物持ってきてもらっていい??」
「あ、はーい」
いつの間にか飲み物運びは私の仕事になってる。
まぁ先輩よりは体力ありますけどね(嫌味)
最近気付いたことがある。
1人になると、夏先輩のこと考えてる自分がいるんだ。
夏先輩は優しい。
みんなに平等に優しい。
私だけにじゃ無くてみんなに平等に優しいの。
だから勘違いする人もいると思う。
私もその1人。
夏先輩に優しくされて舞い上がって好きになっちゃった。
けど。
嫌いになんてなれないし。
好きな気持ちは止められない。
夏先輩が好き。
ずっとずっと好き。
春さんって言う彼女がいることはわかってるよ。
春さんは可愛いし、肌なんか真っ白で、フワフワしてて、料理も上手で女のコらしい。
それに比べて私は顔は並み、肌なんか日焼けして真っ黒。
料理なんか出来ないし、女のコらしいとこなんて無い。
でもやっぱり夏先輩が好きなの。
どんなすごい人がいようと夏先輩が好き。