恋季節~春夏秋冬~

【彩名*side】





「お兄ちゃん遅いっ!」


「悪ィ、悪ィ」



お兄ちゃんが全然悪気が無さそうに謝る。


ホントはお兄ちゃんと帰るなんて嫌だけど、暗い帰り道を1人で帰るのも嫌だから一緒に帰る。


たまに夏先輩も一緒に帰ったり出来るからラッキーだし♪



「あ、彩名。

夏が部室にジャージ忘れてったからダッシュで行ってこい。

今ならまだ正門辺りにいんだろ」


「なんで私が…」



ってかその上から目線は何よ!


悔しい~~~



「オレ、チャリ取りに行かなきゃなんねーもん」



本当なら私達兄妹は自転車通学ダメなんだけど

バレなきゃ大丈夫

って言ってお兄ちゃんは自転車使ってる。


にしても…


腹立つ。


すっごい腹立つ。


オレは何でもわかるみたいな態度が腹立つ。


コイツ私が夏先輩が好きなの気付いてる。


でも夏先輩にもっ回会えるし…



「…わかった」






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