恋季節~春夏秋冬~
【夏野*side】
「夏野、追いかけなくていいの?」
春が俺に聞いてくる。
「あ…えと…」
俺が追いかけようかどうしようか迷っていると
「あれ?
夏、まだ帰って無かったのか??」
彩人が話しかけてくる。
「あっ 彩人っ!」
「あ、春さんこんばんは~♪」
がくっ
俺に話しかけるときは普通なのに春に会ったらデレデレすんなよ……
彼氏いるやつに向かってまぁ……
「なー 彩名知んねぇ?」
春にデレデレしていた彩人が俺にふってくる。
「あー…
なんか俺のダメなとこ散々言って走っちまった……」
作り笑いしながら彩人に報告すると、一瞬考えるような素振りを見せる。
「ふーん…どっち行った?」
「え、あっち」
彩名が走って行った方を指さす。
指をさした方に向かって歩きながら
「わかった。 じゃなっ!
明日の試合頑張ろーな!」
って手をあげて行ってしまう。
「あっ 彩…」
行っちまった…。
まぁ…
彩人に任せれば大丈夫…かな…?
「春、帰ろ」
「え、あ、うん…」
心配そうな顔をしてる春を促して家に帰る。