恋季節~春夏秋冬~
「え、したの?」
案の定冷たい目で秋に見られる。
何も言ってねぇけど更に冷たい目で冬は見てくる。
「してねぇよ!」
何が悲しくて姉ちゃんにキスしなきゃなんねぇんだよっ!
俺そんなに欲求不満じゃねぇっ!!
「確かに春姉と夏兄やけに仲いいもんね」
冬が口を開く。
「そうか?」
その仲いい定義が良くわかんねぇんだけど。
「変なカップルより仲いいよね?」
「うん。
妬けるくらい仲いい」
と言って頷く。
うーん。 そーかな?
っつーかその例えなんだよ。
「ま、夏兄はそのコの誤解解かなきゃね~」
って言いながら秋が欠伸する。
「おま…欠伸って…」
酷くね?
「だって夏兄が不甲斐ないのがいけないんじゃん?
私の未来のお姉さまでしょ?
ちゃんとしてよね」
未来のお姉さまって気が早……。