恋季節~春夏秋冬~

ってゆーか夏先輩が試合に集中してるのをいいことに夏先輩を見てる私って…


もしかしてちょっとストーカーみたい?


あ――っっ!


もー!


今日の私なんなんだよーっっ


ウジウジしてて最悪っ!


私の心の声がもれたのかマネージャーの先輩が遠慮がちに



「そろそろドリンク取ってきてもらっていい?」



と聞いてくる。


その様子を見る限り私は相当な顔をしてたんだろうな。



「はーい」



と笑顔で返事をして試合している夏先輩に背を向ける。


試合してるのは夏先輩だけじゃ無いけどね。


ドリンクを取り、グラウンドの数段しかない階段を降りようとした時



「彩名ちゃん!」



と呼ぶ女の人の声が聞こえた。


その女の人の声にあまり聞き覚えは無かったけど、呼び止められたわけだしその声のする方を見る。



「あ…春さん―…」



今私が顔の見たくない人NO.1。


本来なら夏先輩がNO.1だけど好きな人だもんっ!


そんな風に言えないっ。


けど春さんは恋敵だし!


夏先輩には悪いけど春さん可愛いんだもん!


完璧過ぎて好きにはなれないよ…



< 91 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop