恋季節~春夏秋冬~
「そろそろ夏兄の方行かないと、試合終わっちゃうんじゃない?」
「そうね! 行きましょっ
あ、彩名ちゃん。
お弁当たくさん作って来たから後で一緒にたべましょ?」
「えっ あっ はい…」
毒気の全く無い春さんの笑顔に流されて気づけば返事をしていた。
「よかったぁ!
じゃぁ後でね♪」
春さん達を何気に見送った後、
あ。
私も戻んなきゃ。
って思い立ちグラウンドのうちの学校のベンチに急ぐ。
急いだんだよ?
必死で急いだんだけどね?
最後に時間ギリギリに夏先輩がゴールを決めたとこしか見れなくて……。
今日は厄日かも。
本当にそう思った。
しかもゲームが終わったってことは、夏先輩と話さなきゃいけないわけで……。
勘違いがすでにわかってるだけに夏先輩と話をするのが怖い。
に…逃げちゃう?
逃げちゃえば話さなくていい?
だったら逃げ……
「彩名!」
私の考えは……
遅かったみたい。