恋季節~春夏秋冬~
「彩人、昼一緒に食おうぜ?
春が作って来てくれてっから」
「マジで!? ラッキー♪」
「でさ、先行ってて!
俺、彩名に――…」
「夏」
「え?」
真剣な顔をした彩人に動いていた口を止める。
「彩名をよろしくな♪」
「え? あ、あぁ…」
口の端を上げて怪しげな笑みを浮かべて春達の方へ歩いて行く。
もしかして俺の気持ちバレバレ?
そんなにわかる?
…………。
彩人には敵わねぇな。
まぁ今の俺は。
とりあえず。
「彩名!」
彩名の名前を呼び引き止める。
「あ……夏先輩……」
今日初めて彩名と目が合ったかも。
っつか呼び止めたのはいいけど何話すかとか全っ然決めてねェし!
どうしよう!?
何から話すべき!!?
あ!
とりあえず誤解は解いとくべきだよなっ!?