俺様ヤンキーにこの愛を捧ぐ
雷の行動に、当然、杏は驚く。

その手をのかそうと、杏は自分の手をその手に伸ばそうとしたら、誰かが杏を後ろに引っ張った。

杏はバランスを崩し後ろに倒れこむと、ポスッと、誰かの腕の中。

またしても杏は驚かされ、上を向くと、それが龍だとわかって更に目を見開く。

龍は杏に微笑むと、顔を上げて澄ました顔をして、雷に一言。

「俺の杏が世話になったな。今日はもうおわったんだろ?」

「…あぁ」

若干動揺しつつ、雷が応える。

「…じゃあ、連れて帰るぞ」
「…」

「…杏、先に車の方に行ってろ」
『…うん』

玄関を出て行った杏を確認した龍が振り返る。

「…雷、自分の行動には責任を持て。杏を守りたいなら、さっきみたいなのはやめろ」

「…」

「…次に週刊誌に撮られたら、確実に載るぞ」
「…わかってる」

雷の言葉を聞くと、龍も玄関を出て行った。
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