美月~大切なあなたへ~
「でも、今、僕の中で、存在が大きくなりつつある人がいます。」
『ぇぇえ!!??』
やったじゃん!!
龍心の影を理解して支えてくれる人なら…
俺は先輩として嬉しいぞ!
「まだ…好きとかじゃなくて…。
ただ…一緒にいて落ち着くというか…安心するというか…懐かしくなるというか…。
トキメキとかは、ないんです。会話しててドキドキするとかでもないんです。
そんな、初恋みたいな感覚はなくて…」
必死に説明してる龍心が…可愛い。
赤くなったりしてないし、龍心の言ってることは本当なんだろうな。
「……“そばにいてほしい人”…なんです。」
『……そうか。
………で、誰なんだ?俺のしってる人なんだろ?』
早く知りたい!
無理強いはしたくないけど、俺と関係ある話って言ってたし…
流れ的に俺の知ってる人としか思えん!!
「………本当に…言っちゃって良いんですか?」
龍心が遠慮がちに沖田先生を見た。
「俺は言うべきだと思う。今後の為に。
きっと彼女は、昨日の出来事で、最初に日明の為の行動を起こすだろう。
そういう奴だ。頭使って2人ともの力になろうって考えてるに決まってる。」
「……やっぱり話したんですか。それも、彼女が行動を起こすって分かってて。」
ニヤリと笑う沖田先生。
まてまて………
整理しよう…。
“昨日の出来事”
“行動を起こすだろう”
“力になろうって考えてる”
↑全部あてはまるような人…
まさか!!!!
『ひ………だ…か…?』