美月~大切なあなたへ~
「俺は……お前が前進してくれればそれでいい。
お前が少しでも、周りに素が出せて、甘えられて、楽しい生活ができるようになってくれれば、それだけで嬉しいんだ。
……俺も、進んでみるよ。」
日明先生は微笑んでいた。
暖かく、強い光が見えた。
日高 美緒
この子は、いつまでも前進できずに足踏みしていた中年2人に
行動する勇気と
人間らしい感情を
取り戻させてくれた。
来週で1学期が終わる。
夏休み………
この夏休みは、僕と日明先生にとって、とても大きな意味を持つ事になるだろう。