美月~大切なあなたへ~



拗ねた顔で日明先生を目だけで見上げるみっちゃん。


『ねぇ……みっちゃん……なんで……知って……?』


動揺する私と日明先生。


だって……寝てたよね?


あの話の時…確かに……寝てたはずなのに……



「俺……日高だけだって聞いたんだけど……。」


沖田先生に聞いたんだろうな…。


そりゃ私も沖田先生も、みっちゃんは寝てる前提で話してたし……。



「寝たフリしてたの!!
聞いたのは途中からだけど……空気的に起きれなくて……だから……。」


なるほどね~。

私も同じ状況だったら起きれないな~。



納得した表情の日明先生。


そして……



「悪かったな、怖い思いさせて。」


悲しい、優しい表情で笑いかける日明先生は、みっちゃんの頭に手を乗せた。



すると、拗ねた顔のみっちゃんの目に涙が溜まった。



もう皆は部活か帰宅して居なくなっていて、みっちゃんは日明先生の服の裾にしがみついていた。





あれ……?


なんでだろ?







< 131 / 200 >

この作品をシェア

pagetop