美月~大切なあなたへ~


「本当は、教師として、生徒にこんな話するのは良くない。
卒業生にはいいかもしれないけど…お前らは一年生だしな(笑)

分かってほしいとか、力になってほしいとか、そんな図々しいことは言わねーから。

あと、お前らの成績には入れないからな(笑)」



「当たり前ですよー!」



最後は冗談ぽく締めくくった日明先生に、今まで見たことないくらいの優しい笑顔で突っ込んだみっちゃん。




日明先生は、そこからは何も話さなかった。


ただ3人で他愛もない話をして盛り上がった。



私は笑いながらも、頭の中では、日明先生の言葉を無視して、ある考えを巡らせていた。




……まだだめだ。



今の私じゃ……。



来年には………絶対に……






日明先生の力になる。








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