美月~大切なあなたへ~
しばらくすると、龍心先生がノックもせずにズケズケ入って来た。
「……………もういいですか?」
明らかに不機嫌な龍心先生。
「お前~。まだ一分前だろ~?」
「ピッタリに放送いれなきゃいけないんです!
それで生徒たちが下校時刻に間に合わなかったら、どう責任取ってくれるんですか?」
「悪い……。
でもお前本当は……」
日明先生が私を見た。
?
なに?
龍心先生も、日明先生の視線を辿って私を見た。
急に驚いた顔になった龍心先生。
???
なに????
「~~~~~いいから出てってくださいっ!!」
日明先生はニヤニヤしていた。
「龍心~~?いちいち餅焼くなよなぁ(笑)」
笑いを堪え切れてないような日明先生。
あの~?
話が見えないんですけど…?
「!!
あ~、そーゆーことぉ。」
えっ?
みっちゃんまで分かったの?
いやいや本当に勘弁!
なんか取り残されてるよぉ!!
『あ、あの!龍心先生?
会話が読めないんですけど…。』
放送室の入口で日明先生とみっちゃんに絡まれてる龍心先生の顔を覗き込んだ。
「……………。」
え…
白けた……?
『……龍心先生?』
ハッとしたような先生は、咳払いをして、
「読めなくていい。
取り敢えず帰りなさい。もうすぐ下校時刻だぞ。」
あ、いつもの龍心先生。