美月~大切なあなたへ~
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「それで?それで??」
私の目の前でキラキラ輝いているのは…みっちゃん。
下校中に、さっきの龍心先生との会話を報告してるとこ。
『お盆に…
龍心先生の地元に行くことになった。』
「えー!?
2人で?2人で??」
『……2人で。』
「きゃー!!やるねぇ、龍心先生ったら!!!」
『別に疾しいことはないよ。』
………多分。
「でも、先生と生徒だし、疾しいことはなくても良くないことだよ。
それでも美緒ちを誘ったってことは……。ぐふふ。」
『みっちゃん!!』
「ごめんごめん!
でも、お盆ってことは行くんだよね?
その…お墓参りに。」
誰のかは言わなくても分かってる。
先生の亡くなった彼女さん。
「きっと、お別れに行くんだよ!
もう、新しい幸せ探すよ!っていう挨拶だよ!
その勇気を出すために、………美緒ちを誘ったんだよ。」
『でも、なんで私なんだろ?』
「……あ、あんまり深く考えなくていいじゃん!
きっと先生が教えてくれるって!」
『そうだよね。』
話してくれるよね……
『じゃあ、みっちゃんにお願いしていい?』