美月~大切なあなたへ~



「おー、浜田に日高!
部活上がりか?汗だくじゃないか!」



職員玄関前の職員更衣室から、Tシャツに短パン、首に青いタオルを掛けた日明先生が出てきた。



明らかに私達より汗だくだけど。





「~~!」



ん?みっちゃんが固まってる。




まさか!



『みっちゃん…。
もしかしてトキメいてる?』



ボソッと囁いた私に慌ててキレだすみっちゃん。




「ち、違うよ!
誰がこんな汗臭いオッサンに…」



「おい!
話は見えねぇけど、“汗臭いオッサン”って、誰のことだ?

俺のことか?ん?」




ジリジリとみっちゃんに詰め寄る日明先生。








あー、そんなことしたら天の邪鬼なみっちゃんは…

“そーよ!近付かないでよ、汗臭いな!”

とか言っちゃうんじゃないかな?









「………ごめん、勢いで……。」











『「!?」』













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