美月~大切なあなたへ~
「ごめん、意地悪だったな。」
先生の明るい声と同時に、頭に温かい衝撃。
な、なでなでされてる!?
`ポン´だけじゃなくて?
顔が気温より熱くなってる気がするよぉ…
『せ、先生のこと!
信用してるからです!!』
「へ?」
私の大声で、先生のなでなでが止まる。
でも、手は私の頭から離れない。
『先生のこと…信用してるから……言いたくない目的なんだろうなって思って……着いてきました…。』
何も言わずに動かなくなった先生…。
理由が不明確だったかなぁ…?
先生が頭に手を乗せてるから、顔上げられないし…。
『ぅわっっ!?』
い、痛いっ!
いきなり頭をガシガシは痛いよっ先生!
「信用してもらえて光栄だよ、日高。」
痛みを抗議しようと上げた視線に入ったのは、照れたように微笑む龍心先生だった。
………そんな顔されたら抗議できませんっ!