美月~大切なあなたへ~
日明ちゃんとふたりっきりじゃん!
きゃぁぁぁ!
「おーい。
1人で百面相してないでそこ座れー?」
日明ちゃんの言葉に我に返ったあたしは、若干緊張しながらも、日明ちゃんが指差した椅子に座った。
「寒いなら、俺のジャージの上着持ってきてやろーか?」
『えっ?
い、いーよ!
汗かいてたからちょっと寒かっただけだし、慣れてきたから。』
「そーか?
ならいいけど。」
勢いで断っちゃったけど、ちょっと勿体ないことしちゃったかも…なんて。
「で?
お前が俺に言いたいことって何?」
うっ………
いざ言われると、なんて言ったらよいものか…
「ま、大体分かってるけどなー。」
『え?』
向かいに座る日明ちゃんは、そういいながら椅子の背もたれにドカッと体重を預けた。