美月~大切なあなたへ~
「はいっ。え~…。
先生の名前は斎藤 龍心です。

二年生全体と、一年生の、このクラスの数学を担当してて、2ー2の担任をしてます。

斎藤って名字は2人いるから、龍心先生って、皆呼んでます。

あれ、日明先生はこのクラスの担任だっけ?

そうだよね。
日明先生は俺の先輩だから。色々とお世話になってます。」









龍心先生は、一通り自己紹介を終えると、日明先生のように、一年を通しての授業の進め方・ノートの取り方・ワーク提出について等々……を説明して、授業を終えた。






龍心先生の授業の中で、

“数学は算数の応用だから。そんなに難しくない。
だけど、数学が全く理解出来ない、って人がたくさんいる。
理由は、‘難しい’って先入観と、一回分からなくなっちゃって、もうだめ、とか。
後は逆に、難しく考えすぎる、とかな。
数学は応用。基礎が出来れば、なんて事はないよ。先入観やトラウマに囚われなければ。”


という言葉があった。


先生は“数学は簡単だ”みたいな言い方をたくさんした。

けど、
”数学は、理解出来ない人はトコトンまで理解出来ない。
理解出来る人は、理解出来ない人を理解出来ない。

なんで分かんないの?みたいな感じになる。
だから、教えるのは大変だ。
基礎が出来ないと、全部出来ない。
それが数学だ。”



って、数学は難しい、みたいな言い方もした。





つまり、簡単か難しいかは、自分の勉強の仕方で変わるってこと。




それなりに頑張れば楽しいし、頑張らなければ、退屈。ということ。






日明先生の場合は、なんでも、無理矢理にでも楽しませるって言ってたけど……(笑








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