美月~大切なあなたへ~
授業が終わって、掃除の時間。


私は教室掃除で掃き係。




……ナオとハナも教室掃除…。





ナオとハナは拭き係。





「ねぇナオ。ちょっと美緒に近付きすぎじゃないの?」




おぉっとぉ!?



なんでイキナリ私?


またかよハナぁ……


めんどくさいのに、そーゆー面倒事を増やすぅ……




「別に近付きすぎてないよ。
美緒と私は“友達”だもん。」



まぁ、間違ってはないよね。



聞いてないフリしてよう…


無言で掃き続ける私……



「ナオさぁ!皆に嫌われてんの分かってんの?
美緒を友達だと思うなら、美緒が嫌われないように、離れてくのが普通でしょ?」




……意味不明な理屈だ……




屁理屈?






呆れた私は、ふと、教室の窓から見える中庭に目を移す。



男子数人が、何やら先生に怒鳴られている。


先生は、手にプラスチックのブーメランを持っている。



なるほど、掃除中に遊んでたのがバレたのか。


馬鹿じゃん(笑




掃き終わって、箒を片付けた私は、ベランダにでて叫んだ。




イライラしてたんだ。




意味不明なハナ達にも、



変わろうとしないナオにも、



レベルの低い男子達にも。








『皆、やることのレベル低いんだよ~!!
もっと大人になりやがれ~~!!!』









スッキリ♪♪










その後のことは、よく覚えてない。



ただ、今は、ナオとハナは親友同士だということは知ってる。








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