美月~大切なあなたへ~
「浜田、落ち着くまで保健室で休んでいなさい。」
沖田先生は、みっちゃんの両肩を優しく擦った。
みっちゃんは、何も言わず、ただ震えて泣いていた。
「龍心。お前は最後まで授業をしなさい。
六時間目に、自分のクラスの授業も控えているだろう。
コイツらの授業も、そっちの授業も、いつも通りにこなして、コイツらの授業で日明は出張が入ったと伝えろ。
六時間目の、コイツらの自習監督は俺がやる。
………分かったな?」
沖田先生は、いつもの厳しさとは違う、厳しい声と顔で、龍心先生に言った。
龍心先生は、魂が抜けたように動かなかったけど、はい、と返事をした。
「……日高。頼んだぞ。」
『……はい。』
沖田先生は、みっちゃんを保健室へ連れて行った。
きっと、その後、日明先生のところへ行くんだろうな。
『……龍心先生?』
まだ動かない龍心先生に、少し歩み寄って声を掛ける。
「……もう授業が始まる。行こう。」
『……はい。』
なんとなく気まずいが、私達は並んで教室へ向かった。
龍心先生は一言も喋らなかった。
このときは気付かなかったけど、今思い返せば、教務主任の先生は、あんなことがあったのに、なんのリアクションもしなかった。
不自然なくらいだった。
沖田先生は、みっちゃんの両肩を優しく擦った。
みっちゃんは、何も言わず、ただ震えて泣いていた。
「龍心。お前は最後まで授業をしなさい。
六時間目に、自分のクラスの授業も控えているだろう。
コイツらの授業も、そっちの授業も、いつも通りにこなして、コイツらの授業で日明は出張が入ったと伝えろ。
六時間目の、コイツらの自習監督は俺がやる。
………分かったな?」
沖田先生は、いつもの厳しさとは違う、厳しい声と顔で、龍心先生に言った。
龍心先生は、魂が抜けたように動かなかったけど、はい、と返事をした。
「……日高。頼んだぞ。」
『……はい。』
沖田先生は、みっちゃんを保健室へ連れて行った。
きっと、その後、日明先生のところへ行くんだろうな。
『……龍心先生?』
まだ動かない龍心先生に、少し歩み寄って声を掛ける。
「……もう授業が始まる。行こう。」
『……はい。』
なんとなく気まずいが、私達は並んで教室へ向かった。
龍心先生は一言も喋らなかった。
このときは気付かなかったけど、今思い返せば、教務主任の先生は、あんなことがあったのに、なんのリアクションもしなかった。
不自然なくらいだった。