美月～大切なあなたへ～
沖田先生は、日明先生の過去と、今の状況を話してくれた。



何て言えば良いのか、何をすればいいのか、分からない。




私には、何が出来るんだろう。




「日高。お前は、日明のそばにいてやるだけでいい。
変な意味じゃないぞ！お前の存在が、今の日明を変えてくれると思っている。」



沖田先生は苦笑いしている。


なんだか和んだ。



事実を知って困惑していたけど、なんとか落ち着いて考えられるようになった。



頭を整理して、でてきた疑問を口にしてみる。




『龍心先生は……、龍心先生にも、何か過去があるんじゃないですか？
そんな気がしてるんです。

だから……どうして日明先生が龍心先生に掴み掛かったのかが分からなくて……。』



沖田先生は、一瞬、目を見開いて私を見た。


そして、仕方がないなぁといった顔で一つ息をついた。



「お前には敵わないな…。」


ため息と苦笑いと共にそう言われた。






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