ご褒美は唇にちょうだい

金曜22時ドラマ『中天に輝く』は人気作家・佐々井荘子原作のラブミステリー。
主人公の男子大学生が父親の死をきっかけに、陰謀に巻き込まれていくという割とよくありそうな内容だったりする。

私の役どころは、ヒロインの“京香”。
父親の葬儀で出会い、ともに行動し、最後は主人公と恋に落ちる。

とはいえ、このヒロイン、最終話ギリギリまでは主人公に『こいつが父の仇では？』と疑われ続けなければいけない。

ミステリアスでクール、主人公を助けるけれど本音を言わない。
ラストは身を挺して、主人公を助け、真実とともに愛が生まれるという。

ありがち……だけどドラマティックでロマンティック。
原作にも脚本にもその甘さはふんだんに盛り込まれている。

だからこそ、演技にはリアリティが必要だと私は思っている。


「操ちゃん、いくつになったっけ」


鈴本監督に言われ、私は答える。


「4月生まれなので23です。大学はこの前卒業しました」