春風センチメンタル

 うん、またね。心の中で返事をして、携帯をポケットにしまい直す。隣のホームに滑り込んできた車両が起こした風に背中を押されるように、身体を反転させて一歩踏み出す。

 返信は帰りの電車の中でゆっくりするとして、折角だから駅ビルの本屋でファッション誌でも買って帰ろう。一人暮らしじゃない分、資金的な余裕はある。華麗に女子大生デビューを飾って、絶対舞子より先にイケてる彼氏を捕まえて報告してみせなくちゃ。

 これまでと違う明日からは一体どんな日々になるんだろう。
 今はまだ想像も出来ないけれど。次に会う時には楽しい話がたくさん出来るように、新しい世界を切り拓いていこう。






fin.









< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

interaction

総文字数/0

恋愛(オフィスラブ)0ページ

表紙を見る
ドメスティック・ラブ

総文字数/106,703

恋愛(その他)160ページ

表紙を見る
それが愛ならかまわない

総文字数/133,912

恋愛(オフィスラブ)290ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop