運命を。
陰口なんて慣れてるもん。

まだマシな方だよ。

こんなん。

「ちょっとお前らやめろよ!北川さんが可哀想だろッ!」

…先輩。

そうだ…。

まだ純粋な頃だったあの頃の私は、先輩に憧れて生徒会に入ったんだ。

私は大切なことを忘れていた。

だって、今の私は“愛”だの“恋”だの関係ないから。

『先輩…っ』

でも心が揺れる。

気持ちが…。





ねぇ、先輩?

あなたは花みたいだよね。

私の目の前で、綺麗に咲いてる花。

手を伸ばせば届く花だけど、私が触ると汚れてしまうの…。

私の気持ちは…、決まっている。

あなたが………、

…好きっ。

あなたは…、

“目の前に咲く花”。

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